渋カッコいい系カントリー歌手Carrie Underwood。
女性カントリーシンガーが描く女性像にはいくつかの傾向がある。その筆頭は典型的な田舎娘（ちょっとお転婆だが健気）、あるいは強い女である。
この曲の主人公は強いも強い、おそらくあちこちにピアスやタトゥーがあるような、日本ではヤンキーと呼ばれるタイプの女性像であろう。
付き合っていた男はあっさり金髪のビ○チに乗り換えた。「ウイスキー無理ぃ、甘いお酒がいい～」などと言いながらきゃぴきゃぴ飛び回っているような女に密着しながら、ビリヤードのやり方を教えたりなんかしてニタついている。
体育会系（？）の主人公としては、断じて許されざる状況である。そんな男の様を心底見下すようなAメロの後、恐ろしいサビがやってくる。
＜ヤツは知らないでしょうね＞
そして明かされるのは、男に対する強烈な復讐。愛車のキーを持ち出して車庫に向かうと…
・運転席のレザーシートに自分の名前を彫る
・バットでヘッドライトをぶん殴る
・4つのタイヤに穴を開ける
＜そうすりゃ 次は浮気する前に考えるかもね＞
ブルージーな音に乗せて、とんでもないことをやらかしている。
MVもなかなかぶっ飛んでいる。車を破壊するシーンはまだしも、後半になるとUnderwoodの背景が盛大に爆発する。もはやアクション映画さながら。
しまいには「Okinawa おきなわ」と書かれた沖縄料理店（？）まで爆破されていて笑ってしまった。
キーを酒の入ったグラスに突っ込んで去るシーンなどもなかなか良い感じである。00年代のチープ感の中に確かなドラマがあり、作り手たちも楽しんでいることが伝わってくるようだ。
YouTubeのコメント欄も盛り上がっている。
「男のカントリー：ビール、アメリカ、釣り。女のカントリー：元カレを地獄に落とす」
「女性にアドバイス：4つのタイヤに穴を開けちゃだめ。4つともダメになると保険が下りるの。開けるなら3つまでね、そしたら男が自分で払わなきゃいけなくなるから」
個人的には「あぁ、車は悪くないのになぁ…」という小物感漂う感想のみが頭をかけめぐるのであった。
- provided courtesy of iTunes
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