2014年、ハロー!プロジェクトから新しいユニットがデビューすることが発表された。
正確には”新しい”ではなく、『カントリー娘。』という遊休資産を『カントリー・ガールズ』に改めたうえで再稼働する、ということだったのだけれど。
カントリー娘。唯一のメンバーにしてメジャーリーガー田中将大の妻である里田まいがスーパーバイザーに。
そして活動休止が決まっていたBerryz工房の嗣永桃子がプレイングマネージャーを務めるという鳴り物入りグループ。
実は当初、あまり興味がなく…
翌年「愛おしくってごめんね」がリリースされた際も、正直あまりにもハロプロ色(正確にはつんく♂色)が薄いために、ふーん…ぐらいの感想だった。
そしてその後、史上稀にみる大フィーバーを巻き起こしたド素人センターの島村嬉唄がまさかの電撃脱退。
これについてもハロプロ内の大激震もどこ吹く風で「あらら、かわいそうに」程度にしか思っていなかったのである。
が、その後にリリースされたこの曲。
オールドアメリカンテイストの胸キュンソングに一瞬にして心を持って行かれた。
何よりこのご時世、これほどまでに初々しい恋愛の歌を出してしまうとは。
この「ハロプロっぽくなさ」こそが武器になるのだろうと確信した。
彼氏にもっと気を回してほしい女子のわがままと「ごめんね」の歌。ももちばあさんは狂言回しに徹している。
しかしその茶番を茶番たらしめているのは、歌って踊ってあざといことができる彼女たちの確かなスキルである。
ただのコミカルグループと侮ってはいけないのだ。