カントリーミュージックのシンガー・ソングライターThomas Rhett(トーマス・レット)の2番目のアルバム『Tangled Up』(2015)より。
楽しげな口笛に「ウー!ハー!」の掛け声。MVの中でRhettは常にニヤニヤしているが、"crash and burn"とは車が衝突して炎上する様。「大失敗」とか「とんだ災難」という風にも訳され、れっきとした失恋ソングである。
登場するのは、付き合っていた女性に(何度も)フラれて首をふりながらため息をついているような男。
<聞こえるかい 誰にも取られず鳴り続けるコール音 涙が流れる音>
<分かってるさ この世には全く運のない男もいるってこと>
などという恨み言がぐちぐち続く。
が、この曲とにかく明るいのである。一方で、例えばMichel Bublé(マイケル・ブーブレ)の『It's A Beautiful Day』(2013)のごとく底抜けに明るく振る舞って強がっているわけでもない。
口笛を吹きつつその辺をふらふら歩いて「まぁ分かっちゃいるんだけどさ」と嘯く男の様子。ある種フーテンの寅さん的な清々しさに貫かれている。
この曲、おちゃらけたバックトラックとは裏腹に悲壮な顔を浮かべて歌っていてもシュールで面白いと思うが、Rhettのようにノリノリでいくのがやはり合っているだろう。
ということで、特に辛いことがなくても聴くと何となく前向きな気分になる魔法の一曲なのだ。
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