最初に白状しておくと、別に彼らを結成時から知っていたわけではなく、Nulbarichの曲を見ていたら「次の動画」に表れたので、そのまま見ただけである。
そして一瞬で西海岸の風に誘われた。
2012年大阪で結成のDENIMS。
彼らもSuchmosやNulbarichと同じくブラックミュージックをベースとしている。が、より力が抜けていて冒頭の通りどこかアメリカ西海岸を思わせる音なのだ。
よく晴れた日、ヤシの木が生えた海岸沿いの道で、あてどもなくのんびり車を走らせているような。
サーフミュージックとも違う、不思議なグルーブ。気分を高めてくれるというよりもリラックスを誘われる、ゆったりとした雰囲気と懐かしさがある。
このリラックス感も、最近流行りの「Chill」とか、そういう気取ったものとは一線を画しているように思う。もっとこう…だらだらとかごろごろとか、そんなのがしっくりくる。
サビのファルセットもギターソロの跳ねるリズムも、とにかく心地がいい。こういう混じりけのない爽やかなサウンドは今の日本ではなかなか貴重ではないだろうか。