Philip Philips(フィリップ・フィリップス)はアメリカ合衆国ジョージア州生まれ。2012年、オーディション番組『American Idol』で優勝して歌手デビューを果たした。
優勝「賞品」としてフィリップスに贈られた『Home』(2012)は、同番組の「賞品」史上最も売れた曲になったらしい。
そんなスターのファーストアルバムに収録されているのがこの『Gone, Gone, Gone』。
<君を一人で眠らせなどしない 君がいなくなってもずっと愛している>
そんな切ない歌詞が力強く少ししゃがれた声で歌われる。
また<ドラムのようにビートを止めないで>というフレーズが繰り返される個所があるように、全体的にドラムの使われ方がかっこいい。
個人的な解釈では、この曲は愛する人と死別した者の歌だと思った。YouTubeのコメント欄を見ても、やはり死別した者との思い出を語るコメントが目立つ。
goneには「行ってしまった」というニュアンスがあり、日本語同様「去った」「亡くなった」の両方を表すので、深読みが過ぎるかもしれないけれど。
そしてこの曲、『アメージング・スパイダーマン2』(2014)の挿入歌、エンディング曲でもあった。
プロモーションの一環で、日本のテレビ番組でも披露したようなのでご記憶の方が多いかもしれない。
ピーター・パーカーが、恋人であるグウェン・ステイシーからヨーロッパに旅立つと告げられたときに聴いている音楽。
愛し合っていても別れなければならないという世界観が一致する。
そしてスパイダーマンのストーリーの中でもこの二人は永遠の別れを迎える。その経験がこのヒーローをより強くする…ということだったようだ。