We Banjo 3はアイルランドで結成されたアイリッシュミュージックを奏でるバンド。
二組の兄弟から成る四人組というメンバー構成にもかかわらずバンド名に『3』を掲げている。
恐らくは三人のバンジョー弾きと一人のフィドル弾きという編成のためだろう。
ヨーロッパを中心に広く知られており、来日公演も何度か果たしている。
この曲はフォルクローレではあるが、歌物として聴いても素晴らしい。
そういうポップシーンとの絶妙な距離感が世界各地にファンを作る要因かもしれない。
彼らはアイリッシュ音楽やブルーグラス、そしてポップスの感覚まで織り込む自身の音楽のことを「ケルトグラス」と称している。
「現代民俗音楽」とでも形容できるジャンルかもしれない。
さてこの曲のタイトル、「天国」 = heavenではない。「避難所」の意味を持ち、タックス・ヘイヴンなどに使われるhavenである。
<君の避難場所にいさせて 愛のある場所に>
愛と支えの歌、とメンバーが語るこの曲のメッセージである。
曲を支配するのはケルト的で大らかな旋律とブルーグラスのサウンド。
後半に向かうにつれ、ホーンセクションを加えながら上昇していく様は劇的ですらある。
心の避難場所を失った現代人のもとに、こういう歌がもっと届くといい。
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