車を運転中、ラジオから突然この曲が流れてきたときの衝撃を想像してみてほしい。
まさに青天の霹靂。開始数秒でボルテージが最高潮に達し、アクセルを踏み過ぎないよう注意するのに苦労するほど。
圧倒的な技術力とグルーブ感で鳴らすフュージョン・ロック。『Hit me』は直訳すると俺を殴れ、ということだけれど、まさに殴り掛かられそうな勢いのある曲である。
これを引っ提げて鮮烈なデビューを飾ったのは、音楽大国スウェーデン出身の3人組バンドDirty Loops(ダーティ・ループス)。
全員がヨーロッパ最古の音楽学校であるソードラ・ラテン音楽学校からスウェーデン王立音楽アカデミーに進学したという”エリート”なのだ。
学生時代から3人でセッションして遊んでいたようだけれど、YouTubeへ動画を投稿したことから一気にスターダムを駆け上がった現代の申し子でもある。
一聴して驚くのが、そのうねりに身体ごと持っていかれるようなエネルギー。16ビートでひっかけまくるシンコペーションにそれを感じるのかもしれない。
そこに一切の無駄なくボーカル・電子音・ドラムが絡んでは離れ、一切の隙が無い。
変拍子の間奏からのブリッジ部分、そしてラストに至るまでの流れはもう、ただひたすら気持ちいいの一言に尽きる。
一方カシオペアなんかを想起させる音で、激しさの中に少々の懐かしさも感じるのもポイント。
ギターを使わないのもこのバンドの特徴だろう。
彼ら、完璧主義すぎるのがいささか裏目に出るようで、新譜の発表はかなりスローペース。
現在は充電期間として各自で活動をする方針のようで、ボーカルのジョナ・ニルソンはソロ名義で2018年6月に来日している。
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