個人名と見せかけてバンド名のLukas Grahamは、デンマークの首都コペンハーゲンで結成された。
軽快なバンドサウンドにR&Bの風合いを添えるボーカルが特徴である。
2012年に発表したデビューアルバムLukas Grahamがデンマークで大ヒット。同年のデンマークの新人賞を獲得した。
2015年には同アルバムで世界デビューも果たし、ヨーロッパ・カナダ・オーストラリアなどで高く評価された。
そんな勢いの中、2018年に3を発表。前作が青を基調としたアートワークだったのに対し、こちらは紫。「パープルアルバム」と別名を付している。
やはり北欧を中心に各国でチャート入りを果たしているが、その代表ともいうべき曲が、シングルカットもされた本作である。
ボーカルのLukas Forchhammer(こちらは人名)のパートナーと、2人の間に生まれた愛娘を思って書かれたラブソング。
そう、単純なラブソングではなく、普遍的な愛についての思いがあふれるような一曲である。
冒頭はこのような不安が描かれる。
<君が僕と一緒にいてくれるなんて 僕は時々とても怖くなる これは全部夢なんじゃないかって>
サビで紡がれるのは、愛の偉大さと切なさ。
誰かを愛すれば、心が開く。そして心に余裕ができる(=成長する、という意味か)。
<もし君に愛する人がいて 彼らを失うことが怖くないっていうんなら 君は僕みたいに誰かを愛したことがないんじゃないかな>
歌詞はシンプルで分かりやすいがあまり強い断言はない。終始落ち着いたギターの伴奏に乗せられて、穏やかな表現で紡がれていく。
時折ストリングスとドラムスが彩りを添えるのが、心の機微を表すようでもある。
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