近年の洋楽ではやたらとフィーチャリングというものを見かける。
この曲なんて最たるもの。もはや誰の曲で誰がゲストなのか全然分からないし、名前まで似ている人ばかり(失礼)。
元の曲はベネズエラの兄弟デュオMau y Rickyと、コロンビアのシンガーKarol Gによる共作。その二組によるバージョンが初めにリリースされている。
『Mi Mala』はオレの意地悪な女とか、そんなところだろうか。
アタシが何してようが勝手でしょ、こんな悪い女にホレたのはアンタの方なんだから――そんな強気な歌詞が続く。
サビが兄弟のパート。<こっちだってアンタと良い仲になろうなんて思っちゃいない>と、悪女に翻弄される男を演じる。
3人の歌姫を迎えた本作はリミックス版である。
もうこのバージョンのMVはmalaだらけで大変なことに。ちなみにこのお三方、非常に色っぽいラインナップだが全員90年代生まれというのが恐ろしいところ。
曲全般を通じてテンションは一定に保たれており、通底するのは何となくウェットな色気。
リズムを刻むパーカッションがミュートっぽいのに対し、かなり生音に近いシェーカーのサウンドが独特の奥行を生んでいる。
ところでなぜこういったフィーチャリングが流行っているのかについて調べてみたが、単純にセールス上の問題らしい。
単独で売るよりもセット売りにしておいた方が双方のファンを取り込めるという、まぁそう言ってしまえばその通りの理論ではあるが。
よくあるのは普通のポップスにゲストラッパーが入るパターン。
最近は中間部や後半の盛り上げ役にラップが入るポップス曲も多く、その部分だけ専門家に外注してしまうのは自然な流れではある。
そう考えると、日本はこういう現象がほとんど起こらないね。歌手の所属事務所がプロデュースからマネジメントまで全て行っているからだろうけど。
売れている歌手の新曲に、同じ事務所のパッとしない後輩を一緒に歌わせるなんてことも意外とない。
たまに「奇跡のコラボ」があっても広告代理店の思惑をビンビンに感じるという、独特の芸能界である…
You may also like...
fantastic-tube-show.hatenablog.jp
fantastic-tube-show.hatenablog.jp