Monsieur Periné (ムッシュ・ペリネ)はコロンビアのボゴタを拠点に活動する音楽グループ。
バンド名の通り、フレンチポップというかキャバレーで流れていたような音楽がベースにある。
リードボーカルのCatalina García(カタリナ・ガルシア)は、自身のルーツであるスペイン語、そしてバンド名のフランス語、はたまたラテン語仲間のポルトガル語なども交えて歌っている。
そのうえで曲の主題によってアフロ・カリビアン、ディキシーランド・ジャズ、サルサと自由自在に旅をするのだ。
ビジュアルもサウンド作りも、とにかくキュートという言葉がぴったりくるバンドである。
ジプシー・スイングをベースに展開されるこの曲のタイトルは、ずばり「死」。
思い起こすのは、有名なメキシコの「死者の日」だろう。ハロウィンもそうだが、欧米において帰ってくる死者は賑々しく迎え入れるものらしい。
そんなどんちゃん騒ぎの裏で、燃えるような恋に懊悩する者がいる。
<誰かあの子と一緒にあの世まで連れて行ってくれ 君がいないなら生きていたくなんかない>
ともすればふっと命を落としかねない、激しくも危うい恋を、最高にキッチュに表現している。
初めてこのMVを見ながら曲を聴いたとき、昔NHK「みんなのうた」で諌山実生の「月のワルツ」を見たときのことを思い出した。今でも大好きな歌である。
この曲も「みんなのうた」で流れていそうな感じがある。
ラスト近くなると、飾られた写真と花の周りを蠅が飛び交っている。そして最後、おばあさんのニコっと笑う顔に胸を締め付けられずにはいられない。
あちらでも、どうかお幸せに。
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