DJDD's FANTASTIC TUBE SHOW

クソDDのライト音楽ヲタが"make my day"な曲を好き放題語る

魔術的「アルゼンチン音響派」の世界【Paraguaya/Juana Molina】(2017)

南米アルゼンチン発の「アルゼンチン音響派」と呼ばれる音楽ジャンルをご存じだろうか。

それを明確に定義付けるのは難しい。あえて言葉にするとすれば、前衛的・実験的・詩的…とか、そんなところかもしれない。

極めて現代風な音を出す歌手もいれば民族音楽色の強い歌手もいて、どう括っていいのかイマイチ分からないジャンルである。

いずれにせよ、商業的なポップスとは一線を画す分野であることは確か。

およそ現地アルゼンチンで流行っているとは思えないのだが、東京では過去に音響派のアーティストだけを集めた音楽イベントも開催されたことがある。

恐るべし世界第二の音楽市場ニッポン…

そんな音響派を代表する女性歌手の一人がJuana Molina(フアナ・モリーナ)。タンゴ歌手の父と女優の母を持つある意味サラブレッドである。

彼女の楽曲のバックトラックは限られた音数を繰り返すように組み立てられているものが多く、どこかミニマル・ミュージック的。

音楽だけで食っていけない時代はテレビ番組でコメディ女優をやっていたらしい。そんな経験を活かしてか、自らの楽曲内でもかなりぶっ飛んだ表現を展開している。

例えばこの『Paraguaya』。バントウという果物のことで、英語ではsaturn peach(悪魔の桃)と呼ばれる。

奇妙な6拍子の音楽は、<お前は通りを焼くだろう 薬を用意して 月明かりの中で祈りを繰り返すだろう>という おどろおどろしい文句で始まる。

そしてサムネイル画像から推察される通り、MVもわりと閲覧注意気味。

映像もトラウマものだが、使用されている音の一つ一つもずっと聴いていると精神を蝕まれそうだ。同時に、聴くのを止めることができない中毒性もはらんでいる。

この歌の主人公、最終的には薬をあおり魔物となる。<あなたを忘れない 私は泣かない>とつぶやきながら――

彼女は近年日本での公演も定期的に行っていて、相対性理論との対バンもやったことがあるそうな。『LOVEずっきゅん』からのこれを想像したら笑える。

 

Paraguaya

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  • ファナ・モリーナ
  • オルタナティブ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

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