英マンチェスター出身のオルタナティブバンドThe 1975(ナインティーン・セブンティファイブ)。
バンド名は幾度かの変遷を経て現在のものに落ち着いたが、これはアメリカの作家J.ケルアックの小説『オン・ザ・ロード』の末尾に記された<1 June, The 1975>からとられた。
2018年に発表した3枚目のアルバム『A Brief Inquiry into Online Relationships』(邦題は『ネット上の人間関係についての簡単な調査』)からのシングル。
互いに浮気を疑う男女の口喧嘩がメインテーマ。のっけから<君に嘘をつくこともある でも時々だ>と白状してしまっている。
two-timeというフレーズがある。二股をかけることを意味するスラングであり、タイトルにあるtoo timeと似た発音でシャレをきかせている。
この他に<あの子に電話したのは1回だけだよ、いや2回かも>と”two times”も現れる。
The 1975が描く男性像は基本的に少しウジウジしている…というか割とダメなヤツが多く、この曲でもだんだん逆ギレしていく様が面白い。
<君もあいつにテキストを送ってるだろう 3回以上に決まってる>よって<僕は二股をかけたわけじゃない>という謎の理論が展開される。
最終的に互いがtoo time, too time, too time,...と早口でまくし立てる様がタイトルになっているのだろう。
しかしサウンド自体はのんびりしたエレクトロポップ。寝る前などにのんびり聴きたいタイプの楽曲である。
余談だが、近年一部アナログファンの間でカセットテープがリバイバルブームとなっている。
この曲が収録されたアルバムはカセットテープでも発売され、2018年の英国におけるカセットテープの売上数No.1となった。
その数は約7,500本ということで、何とも愛おしい感情になる。
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