これぞカリフォルニアなポップ・パンクバンド、Offspring(オフスプリング)。
ギャンギャン鳴らすサウンドが特徴でライブでの過激なパフォーマンスにも定評がある一方、DJDDのようにライトな音を好む層にも聴きやすい印象。
自身最大のヒットとなった5枚目のアルバム『Americana』は累計セールス1,000万枚を超えている。
そんなアルバムから一曲。この『Pretty Fly (For a White Guy)』も同バンドの楽曲中最も人気のある曲のひとつ。
冒頭は「ドイツ語っぽく」1, 2, 3, 4とカウント。その後正しいスペイン語のカウントも入る。これに特に意味はないそうな。
歌詞には黒人カルチャーから皮肉交じりのジョークが多々引用されているようで、数々のブログで詳しく言及されている。
曲名にもなっているflyは黒人のスラングで「イケてる」というような意味。そのまま読むと「(白人にしては)なかなかイケてる」というニュアンスに。
もうひとつ、曲中に登場する重要な単語がwannabes。これは「何者かになりたい人」を指す言葉である。
しかしまぁ大方化けの皮がはがれて悲惨な末路をたどりそうな人…と若干 小馬鹿にしたニュアンスで使うらしい。
浅はかな白人男子が流行りに乗せて「本物」を語ってみたり、タトゥーを入れてみたりという様子を鼻で笑う歌。こういうスタンスは「アンチファッション」などと呼ばれたりもする。
全く意図されていないにせよ、この曲名と内容からインスタ映えを求めて流行にたかる「インスタバエ」を想起せずにはいられない。まさに現代にこそ燦然と輝く一曲だろう。
西海岸を代表するバンドのみならず、デビュー30周年を迎えてもなお精彩を欠くことのない、オヤジバンドの理想形でもある。
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