シンフォニックなオープニングに魅了される。
英国のモダン・ソウルデュオ、Jungleが3枚目のアルバムとして2021年8月にリリース予定のLoving in Stereo。
その中から最初に世に放たれたのは、クラシックとコンテンポラリーを兼ね備えた彼ららしい楽曲である。
実はこの楽曲のMVに先駆けてアルバムのトレイラー映像が公開された。
そこには2018年のアルバムFor Everのアイコン的存在であったダンサーWill Westの存在がなく、コメント欄がざわついていたのだ。
恐らく今回のアルバムのキーとなるダンサーが、このMVにも登場するMette Linturiなのだろう。JungleとはCasio(2019)のMVですでに仕事を共にしている。
コロナ禍において自らの音楽の在り方を見つめなおしたというJungleの二人。
イギリスは世界的に見てもロックダウンの期間が長く、閉塞感がひときわ募っているように見受けられるが、そんな中で提示されたメッセージは実に前向きである。
<君は僕の心を壊そうとしている? それじゃ 僕を強くしてくれてありがとうって言うよ>
<僕はそいつと一緒に生きていける>
歌詞の合間合間でKeep Moving、つまり「進み続けろ」という声が聴く者を励まし続ける。まさにコロナ禍の中で生まれた一曲と言えるだろう。
Jungleの他のMVと同様のノーカット映像で、どこか不思議な雰囲気のミュージカル調に。
クレジットにCOVIDの検査実施者の名も記されているのが何ともイマっぽくて粋である。
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