MVとサウンドから滲み出る「時代の空気」が最高。
Daniele Silvestri(ダニエレ・シルベストリ)はイタリアのシンガー・ソングライター。
『Salirò』は彼の最大のヒット曲で、2002年イタリアの音楽賞レースで歌曲賞・作曲賞・MV賞をトリプル受賞という華々しい結果を残した。
怪しい男と目が合ったSilvestriの体が勝手に動きだし、気が付いたらダンスヒーローとして注目を浴びる存在になってしまう話。
とは言え観客が3人しかいなかったり、シュールな作りである。
衣装の感じとか80年代風のシンセポップなサウンドとか、とてもノスタルジックで良い。この曲自体は実はそこまで古くないのだけど。
そんな"オシャレ"なMVからすぐには連想できないが、この歌の大意は「再起」というところらしい。
打ちのめされても<ゆっくり笑顔を取り戻す><何度だってやり直す><ここより低いところはない><俺は立ち上がる この庭のバラの花の間で>そんなポジティブな歌詞が連なっている。
曲は全体的にアナログな響きで音圧は感じないが かなり計算されていて、油断していると知らぬ間にノリノリになっているので要注意である。
ところどころ現れる低音のバウンド、サイレンのような音など仕掛けも多い。
曲が進むにしたがって音数が増え、次第に都会的なファンクチューンになってゆくのがお見事。
現在に至るまで重めのロックサウンドからバラード、脱力系ポップまで縦横無尽に歌い分けるSilvestri。Saliròのプログラミングは歌手自身によるものだそうである。
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