ハロー!プロジェクトユニットANGERME(アンジュルム、旧スマイレージ)の26枚目のシングル。
現ハロプロリーダー和田あやちょの現役ラストシングルでもある。
何からコメントすべきか大変難しいのだが、とりあえずボリウッド映画を強く意識した作りになっているのが一目瞭然。
なぜその方向性に至ったのかは謎。『バーフバリ』が社会現象化(?)したのも少し前なので便乗というには遅い感が否めない。
しかしアンジュルムは以前にも、何の前触れもなく西アジア風味の楽曲を出したことがある(『忘れてあげる』(2016))。
この曲もシタールとか笛とか鳴らしちゃう中東アレンジでかなり意味不明だった…けれど、今回はそれを遥かに上回っている。
『忘れてあげる』のMVはあくまでハロプロらしく(よく言えば)シンプルにまとめてあったのに対して、アッチャアッチャはスケールが違う。
そのスケール感こそが まんまボリウッドなのである。
まずエキストラが登場するというのは近年のハロプロにおいては極めて異例。
℃-uteさんの卒業シングル『ファイナルスコール』(2017)でファンが結集してライブシーンを撮影しているが、そういうのとも違うのである。
皆さん普通に踊っているので恐らくプロダクションに外注しているのだろう。
またロケ地と衣装の多さからも相当のカネと手間がかかっていることは想像に難くない。
早送りがちょくちょく入り込むカメラワーク、わけもなく全員で踊りはじめるシーン、そして突然の結婚式からの大団円…という演出がもう、あからさますぎる。
全体的に事務所が何を企んでいるか読めない、またとんでもないものを放り込んでくれたなというのが率直な感想です。
曲についてはコテコテのインドっぽさを押し出す中に、ハロプロでありがちな突如放り込まれる3連符も健在。
平面をぐるぐる回るあの映像は℃-uteさんの『The Power』(2014、通称「バリエステ」)へのオマージュだろうか。
あとは全体的に何となくBerryz工房さん感もあって良いと思う(適当)。
さて、この曲はリーダーの和田を送り出すと同時に、伊勢鈴蘭と太田遥香の加入後初シングルとなる。
伊勢さんの新メンバーとは思えない余裕と色気、そして太田さんの初々しいながら決して浮いてはいない存在感が好対照で楽しい。
それにしてもこの数年でハロプロはズブの素人みたいなメンバーをデビューさせなくなってしまった。
そういう子が見るたびに洗練されていき、ある日「アイドル」になっていて驚くのが従来のハロプロのイメージ。
最近デビューする子たちは始めからそこそこ出来る「即戦力」が多い。
それでもなお飛躍的な成長を見せたり、それに先輩が刺激を受けてさらに伸びたりしちゃうので、これはこれで非常に見応えがあるのだけど。
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