Иван Дорн（イヴァン・ドルン）は東欧ウクライナの歌手。同じキリル言語圏として、また旧ソ連の生まれということもありロシアでも高い認知度を誇る模様。
もともとПара Нормальных（Para Normalnyh）というデュオで歌っていたが、2010年に解散。このグループは歌謡曲全開といった感じだったのが、ソロ活動では完全にダンス路線に転向している。
その後オーディション番組『X Factor』ウクライナ版の審査員、『The Voice』ウクライナ版の歌唱コーチを務めるなど母国では一定の地位にある。
Северное сияниеを直訳すると"Aurora Borealis"、つまり北極のオーロラ（北極光）。
英題は『Northern Lights』としている。2012年発表のアルバム『Co'N'Dorn』に収録。
タイトルとの関連はよく分からないが、どうやら三角関係の歌らしい。僕は君を愛しているけど君は彼に夢中なんだね、とかそういったことのようだ。
MVで繰り広げられるのはバスの中の女性との邂逅。
現実の話か幻想か、少々怪しい雰囲気。よく見るとこのバスの乗客もバス停に立つ人々も、アジア系しかいないようだ。
イントロは2小節ごとに1拍目が空白に。このドラムパターンはこの後もちょくちょく現れる。
彼はUKガラージの影響を受けているようで、跳ねるようなリズム・コード進行などに見られるのはその片鱗か。
Jamiroquai（ジャミロクワイ）を彷彿させるアシッドジャズの趣もあり、たまにゴリッとするベースはファンク的でもある。
実際、上述のデュオПара НормальныхのメンバーとはJamiroquaiのライブで初めて出会ったらしい。
気だるいギターサウンドとハッとするようなエレキピアノの音、この組み合わせが夢幻的世界に誘う。最後の一音までオシャレ。
このMVでのDornは黒ぶち眼鏡にオシャレジャケパンとナードな出で立ちだが、基本的にこの人のテイストはこういう感じではないので、けっこう珍しい服装である。
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