フレンチポップ界に彗星のごとく現れたClaudio Capéo(クラウディオ・カペオ)。
その独特の歌声から男性版Zazとも称され、フランス人の心意気を表現する存在として注目されている。
遅咲きの新人かと思っていたが、調べてみるとかなり若い頃から音楽活動をしていた人だった。
いくつかのバンドで活動した後、アコーディオン弾き兼シンガーとして路上や地下鉄でパフォーマンスをしていたようだ。
自主制作のような形でアルバムも作っている。
彼の存在が一躍知られるようになったのは、The Voiceというオーディション番組。わりと早い段階でドロップアウトしてしまったにもかかわらず、視聴者からの支持はものすごかったらしい。
番組終了後レコード会社に声をかけられて、ソロデビューアルバム『Claudio Capéo』をリリース。
このアルバムはフランスの音楽チャートで何週にもわたり1位を記録することとなった。
ジャケット写真でもMVでも、彼の得意とするアコーディオンを担いでいるけれど、あまり楽曲の中ではそれを押し出してはいないようだ。
そんなカペオの楽曲はまさにフレンチポップ。少しヒリつくような乾いた音にしゃがれた声を乗せて、人生の苦楽を歌う。
デビューシングルとしてアルバムに収録された『Un homme debout』(立ち上がる男)という曲はホームレスのことを歌ってるんだって。
そしてこのÇa va ça vaは…よく分からないけれど明るい内容ではなさそう。罪の雨とか、幸福が俺をあざ笑うとか、そういうワードが散りばめられている。詩的で一筋縄ではいかない歌詞。
フランスを代表するシンガー・ソングライターであるZazしかり、フレンチポップというのは確実にシャンソンの血脈を受け継いでいる。
ちなみにフランスのオーディション番組はたまに動画サイトで見るが、これがなかなか面白いのだ。特に子ども部門!
小学生ぐらいの子がハスキーボイスでエディット・ピアフなど歌い始めるものだから恐れ入る。
まぁそうは言っても声にまだ瑞々しさがあって、シャンソンを歌うには少し早すぎるのだけど。
彼らが酸いも甘いも噛み分けた大人になったときどのような歌を聴かせるのか。非常に興味深い。
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