Googleで「さかいゆう」と検索しようとすると、「さかいゆう 天才」というそのまんまのサジェストが表示されるという、紛れもない天才である。
この曲がどこかの商業施設で流れてきた次の瞬間には調べ始めていたけれど、なんとまぁ日本人が出てきて驚いた。
彼の音楽を少しでも聴くと「ブラックミュージックの人だな」と分かるのだけど、それって結構すごいことだと感じる。
日本のポップソングの多くがブラックミュージックの影響を受けているけれど、それを完全に理解している歌手は(恐らく)多くないからである。
その点さかいはアメリカに音楽修行に出ていた経験があり、現地でゴスペルやソウルにどっぷり浸かっていたようだから、さもありなんという感じ。
とは言え、黒人のグルーヴ感を再現できるミュージシャンもまた稀。持ち前のハイトーンボイスも、ソウル的な歌唱をかなり助けているのだろう。
Getting To Love Youは6枚目のオリジナル・アルバムTouch The World(2020)に収録。
アルバムのタイトルは言い得て妙で、アメリカや英国、ブラジルなどのスタイルに触れつつ、独自色を加えている。
レコーディングも現地で行ったようで、かなりの気合の入りよう。しかし、聴き手としては各地の音楽のエッセンスをつまみ食いできるような、贅沢な一枚になっている。
本人いわく、作る楽曲は全て「ポップである」ことを前提にしていて、それをいかに壊していけるかがテーマらしい。
この曲は、ファンクなギターのカッティングとブイブイ言うベースが素敵である。
めちゃくちゃR&Bしているのに、サビのドラムとエレキギターがパッキリしているのでロックにも聞こえる。
あまり泥臭くせずにポップみを残し、幅広い層に聴きやすくなっていると言えるだろう。
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