Leslie Odom Jr.はもともと、ブロードウェイミュージカルを中心に活動してきた俳優である。
ここ数年で特に活躍目覚ましかったのは、2015年の作品「ハミルトン」だろう。
これは、アメリカ合衆国建国の父といわれるアレクサンダー・ハミルトンの生涯に着想を得た伝記的ミュージカル。
Odomはそのオリジナル・キャストとして、ハミルトンの敵役アーロン・バーを演じ、トニー賞をはじめ数々の賞に輝いた。
バーを含めた幾人かは、実際は白人系アメリカ人であったにもかかわらず「有色人種」の配役が指定されている。
そんなわけで、ミュージカル全編を彩るのは黒人のソウルミュージック。R&Bやヒップホップなのである。
異色の作品ながら2010年代を代表する大ヒットロングラン作品となった。2020年に至っても「チケットが取れないミュージカル」の筆頭にあり、その勢いは衰えない。
話はLeslie Odom Jr.に戻る。
彼は2014年にジャズ・シンガーとしてもレコードデビューを果たしており、これまでに3枚のアルバムを発表。
Go Crazyは2019年発表のMr.に収録された楽曲で、2020年にシングルカットされた。
Amy Winehouseを思わせるソウルナンバーだが、ホーン・セクションとピアノのサウンドが生きることでいわゆる「ハロウィンっぽい曲」になっている。
彼の出自であるミュージカルとか、ディズニーのパレードのダークな部分で使われていても違和感がない。
MVの舞台もシアターのようである。非常に余計なお世話だが、このMVはもっとお金をかけて世界観を作り込めばバズるんじゃなかろうか。
彼が今後音楽の世界でどのようなキャリアを築きたいのか分からないが、再びこういうテイストの曲を作ることがあったなら、その時はもうティム・バートンばりのゴッスゴスのMVになることを期待している。
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