検索するとアナ雪が真っ先に出てくる昨今だが、これだって色褪せぬ名曲である。
James Bayはイギリス出身のシンガー・ソングライター。
ブライトンにあるロック専門学校のBIMMで学んだ正統派で、街中で開催されるオープンマイクで経験を積んだ。
ある日、ロンドンでのオープンマイクの様子をファンが撮影し、YouTubeに投稿。これがレコード会社の担当者の目に留まり、そのまま契約に至ったというシンデレラ・ストーリーを持つ。
デビューアルバムで商業的な成功を収めただけでなく、The Rolling StonesやEd Sheeranといった同胞のミュージシャンにもパフォーマンス力を買われ、彼らのツアーのオープニングアクトも務めている。
なんてったって声である。最初のワンフレーズで人の心をとらえる魔力のようなものが宿っている。
その少々ハスキーな声と切ないトラックに乗せて歌われるのは、男女の楽しかった思い出とぎこちなくなってしまった現在。
二人の違和感を努力で乗り越えようとしたけれど、そろそろ潮時かもしれない。
壊れてしまったものは風に流して、君は君らしく、僕は僕らしく生きていこうよ――そんな別れが描かれる。
時が経てば人は変わる。どんなに愛し合った恋人でも、仲の良かった友人でも、分かり合えなくなる瞬間がくることもきっとある。
そんなとき、負の感情をぶつけるのではなく、思い出を慈しみながらそれぞれの道に向かう決断をするのが、大人になるということでもあるのだろう。
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