The Dream Academyは英ロンドンで結成されたオルタナティブ・ポップ・バンド。
時はロック全盛期、世間ではディープ・パープルやローリング・ストーンズといった派手なバンドサウンドが主流だった。
その中にあって、ギター・管楽器・キーボードというアコースティックなトリオは斬新で、一世を風靡することとなる。
したがってこの楽曲が彼らのデビュー曲にして最大のヒット曲となったが、メインストリームに定着するまでには至らなかったようだ。
ドラムを入れたほうがいいのでは?などの意見もあったようだが、落ち着いた編成を貫いた。
1990年に3枚目のアルバムを発表したのちに解散したが、その後も何度か復活ライブを行っている。
そんな本楽曲はタイトル通り、イギリス北部の町における冬の日常を描いた牧歌的な作品。
子どもたちはレモネードを飲み、石畳に座った人々はタバコを片手にケネディとビートルズを論じる。
この町は、寒さと雪のせいか冬になると眠りにつくらしい。
<仕事は全部止まってしまった>と言いながらも、こんな日々がずっと続いていくんだろうな、気楽にいこうよと語りあう人々への賛歌のようでもある。
管楽器担当のメンバーKate St Johnはコーラングレ(イングリッシュホルン)を吹いている。実に渋い。オーボエの一種だが、オーケストラでもたま~にしか登場しないレア楽器である。
バンドにオーケストラを持ち込む試みとしては、ColdplayのViva La Vida(2008)が最も有名だろう。
歯切れのいいストリングス、そしてティンパニーの使い方には同じイギリスの先輩版バンドの影響を感じる。
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