Mon Laferte(モン・ラフェルテ)は南米チリ出身のシンガー・ソングライター。
チリのオーディション番組『Rojo』(「赤」の意)を経てデビューしたが、キャリアが花開いたのは後にメキシコシティに拠点を移してからである。
2017年に発表したこの曲は彼女の5枚目のアルバム『La Trenza』に収録、ラテン・グラミーの最優秀オルタナティブ楽曲賞を受賞した。
コロンビアの歌手Juanes(フアネス)については日本でも一定の認知度を誇っているだろう。
そんな二人が歌うこの曲、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』の世界である。
タイトルのamárrameには解釈の余地があるが、歌詞全体からみると恐らく「私を縛って」の意。
サビの歌詞はこんなところ。
<私を治して それから病気にして ちょっとずつ ちょっとずつ>
<私を治して それからおかしくして ちょっとずつ ちょっとずつ>
からの"amárrame"で結ぶわけである。
この「治す」というのはリセットする、というか…それまでの私の性癖をあなた仕様に矯正してちょうだい、ということか。
フアネスが歌うパートに至っては、のっけから<お前の倒錯が見たい>と言ってしまっている。
愛してないと言ってくれ、無視してくれなどと懇願する一方で、息もできない程キスしてくれ…とか言っており、この男自体もだいぶ倒錯気味のよう。
まぁそんな意味が分かっても分からなくても、サビの「ウーラーメー」がもう最高。
正確には「私を治して」にあたるcúrame(クラメ)なのだけど、どこか日本の民謡のように昂ぶるフレーズである。
MVはファンシーカワイイ系と見せかけて、ところどころ変態がはみ出してしまっている感じ。
楽曲自体はどこかエキゾチックな雰囲気。ジャンルはクンビアということになっているようだ(クンビアはコロンビアからカリブ海あたりにかけて伝わる踊りのリズム)。
妖しげなギターから始まり、ジャズクラリネット、メキシコのマリアッチ風なホーンセクションにティンバレスまでが絡んでゆく様が非常に混沌としている。
これにフアネスが入ることで辛気臭さもプラス。
個人的には、由紀さおり・石川さゆり・玉置浩二…あたりの組み合わせでカバーして頂きたい一曲である。
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