妖しさとドライさが共存する音【Sin Querer Queriendo／Lali feat. Mau y Ricky】（2018）

アルゼンチンの歌手で、モデルや女優もこなすLali（ラリ）の3枚目のアルバム『Brava』より。

曲名は英語では”wanting without wanting”になるらしい。分かるような分からないような…

ゲストシンガーはベネズエラの兄弟によるレゲトンデュオ、Mau y Ricky（マウ＆リッキー）。ゲストとはいえ、彼らもプロデュース・作曲に携わっている。

両者はこの曲の前にMau y Rickyの『Mi Mala』（2018）でコラボレーション済み。この曲は『Mi Mala』の妹分のような存在で、妖しい旋律ながらどこか乾いた雰囲気が似ている。

初め「シケレ、シケレ…（Sin querer, sin querer）」という特徴的なフレーズがサビのように聞こえたが、後により感情の高ぶるサビがくる。

＜昨日は一人でいたわ＞とか＜他のベッドで寝てなんかいない＞という歌詞があり、浮気を追及されている女と男の応酬だろうか。

＜せいぜい楽しめばいい…＞という男の捨て台詞（？）で曲が終わる。

このテイストのメロディはねっとりしがちだが、そうではなく二人の関係を思わせるようなどこかひんやりとした音で、文字通りクールな仕上がり。

Laliはダンスも得意としているようで、本作でもバキバキに踊っている。

レゲトン歌手はセックスシンボルであることを求められているようなところもあり、特に女性は体型から仕草から「エロさ」をキープし続けるのが大変そう。

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