Anderson .Paakは米カリフォルニア出身のシンガー・ラッパー。Paakは韓国人の奥さんの名字から取ったらしい。
彼自身はやや遅咲きながら すでにスター街道を突っ走っていたKendrick Lamarと何度か共作している。
『TINTS』は2018年リリースの三番目のアルバム『Oxnard』に収録。
tintの本来の意味は"色合い"とか"色彩"だが、ここでは<車の窓にスモークをかけたい>という意味で使われている。
何か都合の悪いモノを乗せて夜の道をすっ飛ばす光景が浮かぶ。
どこまでもクールでスムース。ムッとする真夏にもキンと冷える真冬にも映える音ではなかろうか。
エドガー・アラン・ポーの言葉とともに始まるMVも都合の悪い出来事であふれている。そしてそのどれもが、窓や扉などで1枚隔てられているというのが演出上のキモであろう。
最っ高に洒落た音楽に乗せてスタイリッシュでエグい映像がめまぐるしく映し出される世界観は、『キングスマン』や『ベイビー・ドライバー』、中島哲也映画っぽい。
Paak本人は日常的に父が母に暴力を振るうという家庭で生まれ育ち、血を流して倒れている母の姿を鮮明に覚えているという。
DVや虐待は、家というスモークを隔てた「都合の悪い事」の最たるものであろう。
みんな誰にも言えない隠し事を持っていている。それでいいじゃんと明るく肯定してくれている気がする。
ま、このMVほど法律に抵触する隠し事はいかがなものかと思うけれど。
ところでの曲のメロディ、鬼シンコペーションである。
だいたいDJDDはブラックミュージックが好きなのだが、やはりリズムが好きなのだろう。
他にも『Sunday Morning』(Maroon 5)とか『Love so sweet』(嵐)、『私が言う前に抱きしめなきゃね』(Juice=Juice)など全編メロディが裏打ちの曲は中毒性が高い。
そういえば、シンコペーションを多用する曲は名曲揃いと誰かが言っていたような気がする。
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