最強のゴスペル・ポップ。
<請求書がきた 払わないと だから毎日毎日毎日働いてんだよ>
という、ポップソングとしては斬新な(?)始まり方のこの曲。
子どもたちを食べさせないといけない、妻には収入の低さをなじられる、車も動かなくなってしまった…
一家の大黒柱でありながら情けない日々を送る労働者のブルースである。
ブルースというのは元来、合衆国深南部の綿花畑に労働力として連れてこられたアフリカ系奴隷たちが歌い始めたものである。
労働と貧しさの苦労を歌う悲惨な歌詞で、哀愁漂う歌だからこそ「blue」という言葉があてがわれているのだけど、そこにはどこか明るさがある。
そんな労働者階級の男たちのユーモア、前向きに生き抜く力強さのようなものが本楽曲でも爆発している。
作り手は、アーティスト名にも「おカネ」が入っているLunchMoney Lewis。米マイアミ生まれのラッパー・R&Bシンガー・ソングライターである。
父はレゲエバンドInner Circleの一員で、自身も早くから音楽制作に興味を持っていた。
やがて2014年ごろから本格的にラッパーとしてレコーディングに携わり、著名なシンガーへの楽曲提供なども行う。
2015年に至ってソロ名義で発表したEP、その名もBillsの収録のタイトルナンバーが英語圏を中心に大ヒットを飛ばした。
彼についてはバイオグラフィーやインタビュー記事もあまりなく、パーソナリティは深掘りされていない様子。
そんな中、2021年にはMoney DanceとこれまたMoneyにまつわる楽曲をリリースしており、おカネに対する何かしらのこだわりがあったりする、かもしれない。
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