ミュージカル俳優のBen Plattは、自身もトニー賞の最優秀ミュージカル男優賞を獲得しただけでなく、数々のミュージカル映画にもシアタープロデューサーとしてクレジットされている。
のみならずシンガー・ソングライターとしても評価されているから、かなり多才であろう。
彼の曲はとにかく優しく、他者への思いやりとか、傷ついたものへのいたわりのようなものが伝わる。そして、一般的なポップスとは少し趣を異にするコード運びは、ミュージカル作品からの影響だろうか。
この曲は2019年に初めて発表したスタジオ・アルバムSing to Me Insteadに収録のシングル。
「自分探し」のためにこれ以上一緒にいられないと告げられた恋人の物語である。
<離れていく必要なんてないよ 君が必要なのが変わることなら 僕の隣で変わっていけばいい>
そして、何とも美しいこの表現。
<君が高みにいるとき 僕はつらいことを引き受ける 君が引き潮なら僕は満潮になろう>
潮の満ち引きを表すebb and flowという言葉は、一進一退という使い方もされるようだ。どちらか一方が後退しても、もう片方が進めばいいのさ、と諭しているわけだ。
サビはこう結ばれる。
<一緒に歩きながら成長しようよ>
MVの世界では、ついに彼らが同じ道を歩み続けることはなかったのだろうか。共にダンスをしても重荷だと言われているようで切ない。
本人は俳優の本領発揮で、自然な涙の演技を披露している。
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