曲の開始は1:06頃から。
仙台を拠点に活動する4人組ハイブリッドロックバンドMONKEY MAJIK(モンキー・マジック)。
日本の音楽市場の中心が圧倒的に東京である中で、仙台を拠点にし続けている意義は非常に大きいだろう。
2019年に発表したアルバム『COLLABORATED』には10曲のコラボ作品を収録しており、『留学生』は岡崎体育との共作。
ダブルフロントのカナダ人兄弟、メイナードとブレイズが朝の連続テレビ小説『まんぷく』で共演した際に知己を得たらしい。
このアルバムからはあまり大人の事情を感じないというか、メンバーがコラボしたい相手と自由にコラボしている感があるので、バンドの独自の立ち位置がくっきりしていて良い。
さて、たまに洋楽の「空耳」が日本で話題になることがある。
この『留学生』はその空耳現象を逆手にとって、同じように聞こえる日本語詞と英語詞を曲中に織り交ぜたという意欲作。
それもただ言葉を並べただけではなく、それぞれをたどっていくと別のストーリーが浮かび上がるという凝りようである。
日本語詞はアメリカに到着した日本人留学生の戸惑い。かたや英語詞では「ここにいてよ」というラブソングのように聞こえる。
行ったばかりの頃は日本語しか話せなかったのに、帰る頃には「行かないで」と懇願されるような恋人ができたのか…などと想像させる奥行もあり、お見事。
岡崎体育が日本語詞でラップもやっているが、無駄に英語っぽくやっているのがツボ。
この人は作る音楽の幅が広く、踊ったりもするし何でもできるんだね…
そんなハイブリッドバンドならではの新たな挑戦も魅力的ながら、DJDDが一度聴いてホレたのがこのサウンドである。
シンセの使い方などからは愛してやまないファンク・ユニットTUXEDOにも通ずる80年代への愛を感じるし、何よりフロント二人の声がエロい。
脱力系の歌詞とは裏腹の大人なディスコソングに仕上がっている。
個人的な印象で、日本ではJ-POPファンと洋楽ファンが交わることは少ないように思うが、モンマジはそんな二つの世界の架け橋となるようなバンドかもしれない。
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