Bomba Estéreoはコロンビアの首都ボゴタで結成されたユニット。そのスタイルは「エレクトロ・トロピカル」や「サイケデリック・クンビア」と形容される。
クンビアとは同国に無くてはならないダンスミュージックのことである。
近年はワールドワイドなポップスやレゲトンに押されているとはいえ、今でもパーティや結婚式となれば必ずクンビアが爆音で鳴らされ、朝まで踊り続けるという習わしなのだ。
この曲が収録されたアルバムAmanecer(夜明け)はグラミー賞ベスト・ラテン・ロック部門他にノミネート。
本編で使われているかは未確認だが、映画Pitch Perfect 3(2017)のサウンドトラックにも収録されている。
タイトルが放つのは「それが私」という強いメッセージである。
MVの主人公は、髪型を変えて「強い私」になったさえない女の子。
今なら何でもできると言わんばかり、自らをあざ笑うものを圧倒的な個性で蹴散らして(というかドン引きさせて)いく。
ラストのブレイクダンスだけは自信なさげであるが、意を決したように少年たちの前に立ちはだかったかと思うと、ドヤ顔でへなちょこダンスを見せつける。
人の目なんて気にするな、私のやりたいようにやればいい――そんなことを教えられるような強烈な応援ソングなのだ。
「ッソイッソイッソイッソイ」の掛け声は、我々日本人の祭魂にも語りかけてくるものがある。
ひとしきりストリートを荒らした少女、最後はパパと手をつないで年相応の表情を見せるのがなんとも可愛らしい。
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